イラン北東部の平原に立つゴンバデ・カーブース塔は、一般的なドームとは異なる輪郭を見せる。煉瓦の円筒が上に向かって細まり、頂部に円錐形の屋根を載せる構造だ。塔はその名を冠した現代の町にある一方、歴史は11世紀初めのズィヤール朝へとさかのぼる。写真映えだけが価値ではない。幾何学的な造形、外壁を巡る碑文、そして失われた古代都市ジョルジャーンとの関係が、一つの建物に政治、建築、地域の記憶を刻んでいる。
ユネスコは建設年を西暦1006年とし、ズィヤール朝の統治者カーブース・イブン・ヴシュムギールを建設の後援者と記す。彼は文人としても知られ、二つのクーフィー体碑文帯には創建者として名が刻まれている。後世の伝承に頼らず、建物自体が後援者を示している。墓塔と説明されることが多いが、現在の見学は建築と歴史を知る体験だ。残るのは塔であり、完全な墓室や調度を備えた宮殿ではない。