セントオーガスティンは、現在のアメリカ本土でヨーロッパ人が築き、継続して人が住む最古の町として紹介されることがあります。フロリダ州歴史局はスペイン人による建設を1565年としていますが、その年がこの土地の人類史の始まりではありません。スペイン人の到来よりはるか前から、先住民の共同体がこの地域で暮らしていました。保存された街並みが語るのは、変化しなかった欧州風の町の物語ではなく、植民地化、衝突、交流、そして人々の営みの継続です。
スペインがフロリダでの支配を固めるなか、ペドロ・メネンデス・デ・アビレスがサン・アグスティンを築きました。町はスペイン領フロリダの軍事・行政・宗教の中心となり、より広い集落と交通路のネットワークの一部を担いました。スペイン当局者やフランシスコ会の宣教師は地域の共同体を行き来しました。州の歴史資料によれば、伝道所は町の内部ではなく先住民の村に置かれました。こうした背景を知ると、古い建物の前を急いで通るだけでは気づきにくい歴史の重なりが見えてきます。