ビキニ環礁はマーシャル諸島北部のサンゴ礁に囲まれた景観で、その名は核時代と切り離せない。青いラグーンと点在する島々は太平洋の遠隔地の美しさを思わせる一方、核実験の物理的な痕跡と人々の歴史も残る。訪問を考える人がまず問うべきなのは、何が見られるかだけではない。どこへの立ち入りが許され、健康上のリスクが残っているのかという点だ。公式の遺産資料と旅行情報は、普通の島旅とは異なることを明確にしている。
ユネスコは、ビキニをマーシャル諸島のラリック列島の一部として説明する。核実験以前、住民は環礁で暮らしていたが、1946年、米国が核実験を開始するため住民は移住させられた。ユネスコの記録では、1946年から1958年までにビキニで行われた核実験は23回。陸上と水中の双方に痕跡が残り、軍事遺構やラグーンに沈んだ艦船が含まれる。冷戦核時代の始まりと影響を伝える場所として、環礁は2010年に世界遺産に登録された。