インドネシア領ニューギニアのパプア地域にあるロレンツ国立公園は、東南アジア最大級の保護地域である。ユネスコ世界遺産の範囲は約235万ヘクタール、国立公園の法定面積は約250万5600ヘクタール。アラフラ海沿岸のマングローブと干潟から、低地雨林、山地林、高山草原を経て標高4884メートルのプンチャック・ジャヤへ至り、海から高峰まで連続する極めて珍しい生態断面を形成する。
プレート衝突による造山運動と過去の氷河作用が複雑な地形をつくり、高い固有性を持つ動植物を育んだ。公園内には土地と長い文化的関係を結ぶ複数の先住民社会も暮らす。1999年の世界遺産登録で評価されたのは種数だけでなく、海洋から高山、自然過程から伝統知まで続くつながりである。