について ヒロキティア
ヒロキティア――キプロスを代表する新石器時代集落
ヒロキティアは Khirokitia、Choirokoitia、Choirocoitia などと表記され、トルコ語では Hirokitya と呼ばれる、キプロス島の新石器時代遺跡です。ギリシア語名は Χοιροκοιτία。一説では「豚・イノシシ」を表す choiros と「ゆりかご・起源の地」を表す koitis に由来するとされますが、地名の語源には複数説があり、確定した説明ではありません。
東地中海屈指の先史遺跡
ヒロキティアは1998年にユネスコ世界遺産一覧表へ登録されました。東地中海で最も重要かつ保存状態のよい先史遺跡の一つで、キプロスの無土器新石器文化を代表します。
組織された共同体
遺構は、機能的に整えられた集住社会の存在を示します。住居は計画的な集落内にまとまり、その周囲は段階的に築かれた防護壁で守られていました。こうした大規模な共同施設の建設と維持には、住民の継続的な協力が必要でした。
集落全体を守る能力は、発達した社会組織を物語ります。ヒロキティアの価値は建物の古さだけでなく、初期定住社会の共同生活を具体的に伝える点にもあります。
島に広がる無土器新石器文化
ヒロキティアとキプロス各地の約20か所の類似集落は、島の無土器新石器時代を示す重要な資料です。近東から地中海へ農耕と定住生活が広がった過程を考える手がかりとなっています。