について ロンバード・ストリート
サンフランシスコのロンバード・ストリート――8つの急カーブを歩く
ロンバード・ストリートはサンフランシスコを東西に延びる道路だが、観光写真で知られるのはロシアンヒルのハイド・ストリートからレブンワース・ストリートまでの1区画だけである。レンガ敷きの急坂に8つのヘアピンカーブが続き、両側に庭と住宅が並ぶ。「世界一曲がりくねった道」は愛称であり、本当の見どころは、極端な斜面を通行可能にした都市設計にある。
長い通りの一部分
通り全体はプレシディオ方面からエンバーカデロへ延び、テレグラフヒル付近で途切れる。西側の多くは国道101号の一部をなす幹線道路で、絵はがきの景色とは大きく異なる。地図では単に通り名を検索せず、ハイドとレブンワースの間の曲線区間を目的地にするとよい。
測量技師ジャスパー・オファレルが、フィラデルフィアのロンバード・ストリートにちなみ命名した。ロシアンヒルのカーブは車が急勾配を通りやすくするために設けられ、レンガ舗装と植栽が現在の景観を形づくった。ネット上で繰り返される年間来訪者数や夏の1日当たりの人数は主に2015年当時の推計で、現在の実数として扱うべきではない。
徒歩と車での通行
歩行者は両側の階段を無料で利用し、上下からカーブを眺められる。車はハイド側からレブンワース側へ一方通行で低速下降する。2019年には自動車の予約・有料化案が検討されたが、検討資料だけで現行制度と判断してはいけない。訪問日の標識と市の最新案内に従う必要がある。
混雑時は運転より徒歩のほうが簡単だ。撮影のため車道中央に立ち止まったり、柵を越えたり、私有の車庫前をふさいだりしてはならない。下側からはカーブ全体、上側からは勾配と市街の眺めを捉えやすい。
公共交通と坂への備え
SFMTAの公共交通でロシアンヒル周辺へ行ける。ケーブルカーも選択肢で、Powell–Mason線はコロンバス・アベニューとロンバード・ストリートに停車し、そこから徒歩で向かえる。周辺の坂は非常に急なので、滑りにくい靴と時間の余裕が必要だ。歩行が難しい同行者がいる場合は、降車地点と観覧場所を事前に検討したい。
住宅街への敬意
ここはテーマパークではなく、住民が玄関、車庫、歩道を日常的に使う地区だ。大声を控え、出入口をふさがず、私有地に入らず、ごみを持ち帰ることが基本となる。短時間でも注意深く見学すれば、地域への負担を抑えながら都市工学と景観を味わえる。