について Greystone Mansion
歴史の層を重ねるビバリーヒルズの邸宅
グレイストーン邸宅と庭園は、ビバリーヒルズ市が所有する丘の上の歴史的な敷地です。室内をいつでも見学できる私邸ではありません。約18.3エーカーの敷地には邸宅、段状の庭園、一般公開の散策路、ロサンゼルス盆地を望む場所があります。市は公園として公開するほか、地域行事や特別イベントにも利用しています。庭を歩く、建築を見る、映画やテレビで見た風景を探すなど、訪問の目的はさまざまです。
この場所は、石油事業家エドワード・L・ドヒニーの息子、エドワード「ネッド」・ドヒニー・ジュニアと妻ルーシーの邸宅として始まりました。1926年、父は結婚祝いとして12.58エーカーの土地を夫妻に贈りました。建設は1927年2月に始まり、ネッド、ルーシーと5人の子どもは1928年9月に移り住みました。市の記録によると、敷地全体の当初建設費は316万ドルを超え、邸宅だけでも123万ドル以上でした。当時の計画規模を伝える数字です。
邸宅を設計したのは建築家ゴードン・B・カウフマン、庭園を手掛けたのはランドスケープ建築家ポール・G・ティーネです。市の説明では、ゴシックと新古典主義の要素が組み合わされ、鉄筋コンクリートの外側をインディアナ産石灰岩で覆い、ウェールズ産スレートで屋根を葺いています。手彫りのオーク材や職人ごとに意匠の異なる煙突も、当時の手仕事を示します。Greystoneという名は石材の多用と灰色の外観に由来します。中世の城のように見えても、建てられたのは20世紀初頭です。
ドヒニー家の物語と公園への転換
グレイストーンの歴史を語る際、家族に起きた悲劇を避けることはできません。1929年2月16日、入居から5か月後、35歳のネッド・ドヒニーが邸宅内で銃撃を受けて死亡しているのが見つかりました。ビバリーヒルズ市の歴史資料は、長年の友人で助手だったヒュー・プランケットが関係した「見かけ上の殺人・自殺」と記しています。根拠のない推測を付け加えず、市の記述が留保している点も保つ必要があります。富や建築、短い家族生活と結び付く屋敷に、重い影を落とす出来事です。
ルーシー・ドヒニーは1955年までここで暮らしました。その後、元の土地の大部分は住宅開発のため売却され、1956年には残った18.3エーカーと邸宅をヘンリー・クラウンの会社が取得しました。クラウンは自宅として住むのではなく、撮影場所として貸し出しました。そこから続く映画・テレビの歴史は現在もこの場所の知名度を高めています。市は1965年に敷地を購入しました。丘の高い位置は水圧確保に適していたためで、現在もビバリーヒルズ最大の貯水施設があります。
私有地から市民の公園への移行は、正式な決定によるものでした。1971年9月16日、ビバリーヒルズ市は18.3エーカー全体を公園として公開しました。1976年には米国国家歴史登録財に登録され、2013年には市の第4号ローカル歴史ランドマークに指定されました。こうした指定は建築・歴史的価値を認めるものですが、邸宅の全室が毎日公開されるという意味ではありません。庭園は市が管理し、建物内部は予定された催しや特別プログラムなど限られた機会に公開されます。
庭園、眺望、映画のロケ地
屋外の散策は、最も確実に楽しめる訪問の中心です。市は段状の庭園、学習用の庭、許可制イベントに使う複数の屋外空間を紹介しています。散策路を歩くと邸宅を異なる角度から眺められ、ロサンゼルス盆地へ視線が開けます。天候や光の状態で景色は変わり、いつも遠くまで見通せるとは限りません。斜面と整形式庭園、重厚な邸宅がどう結び付いているかを見ると、敷地の設計意図が伝わります。
グレイストーンの知名度はビバリーヒルズの外にも広がっています。市によれば、ここは数十の映画・テレビ作品に登場し、修復された劇場では「Greystone in the Movies」の上映会が毎月開かれます。画面で見た風景を探す楽しみはありますが、撮影やイベントによって一部が閉鎖される場合もあります。特定の道や撮影地点を目当てにするなら、出発前に市の最新案内を確認してください。
邸宅内部は毎日見学できる通常のツアー施設ではありません。市の「Inside the Mansion」案内では、1月から11月の各月の第1週末に、土曜または日曜のどちらかで1階と劇場を公開するとしています。事前予約が推奨され、他の催しは有料または別の予約条件が設けられることがあります。2027年の日程と空席は、更新される市のカレンダーで確認してください。庭園への無料入場に、邸宅内部や映画上映、特別イベントへの参加が含まれるわけではありません。
開園時間、入場、訪問の準備
市の現在の案内では、庭園は毎日10時から18時まで、冬季は10時から17時まで開園し、感謝祭と12月25日は休園です。入口はカリフォルニア州ビバリーヒルズ、ロマ・ビスタ・ドライブ905番地、郵便番号90210にあります。通常の庭園訪問に予約は不要で、入場料も駐車料金も無料です。ただし催し、整備作業、撮影で立ち入り範囲が変わることがあるため、古い案内に頼らず訪問当日に市の公式ページを確認しましょう。
訪問規則も事前に把握しておきたい点です。公衆トイレは邸宅近くの旧消防署にあります。ADA上の介助動物を除き、ペットは入れません。ピクニックや飲酒は禁止され、駐車場を含む園内で喫煙や電子たばこも禁止です。観光記念の写真撮影はできますが、ポーズを取る撮影、商業写真、映画撮影には許可が必要です。歴史的な敷地のため一部区域はアクセスに制約があると市は説明しています。移動に関する具体的な確認は施設に問い合わせてください。
初めて訪れるなら、まず庭園を歩き、時間が合えば室内公開やイベントを追加する順序が現実的です。無料の屋外散策で敷地の広さと盆地の眺望を感じられますが、室内は日程が限られています。水を持参し、傾斜のある道に適した靴を履き、掲示された閉鎖区間を守りましょう。すべての部屋に入れなくても、建築、庭園、家族の歴史、現在の公共利用が同じ場所に共存している点がグレイストーンの魅力です。時間と予定を確認して、ゆっくり敷地を歩いてみてください。