について Necropolis of Anghelu Ruju
砂岩の平野に刻まれた墓域
アンゲル・ルジュ墓地遺跡は、サルデーニャ島アルゲーロの内陸、海岸から約9キロの場所にあります。フィリベルト川が流れる肥沃な平野に位置し、サルデーニャらしい険しい海岸景観とは異なる穏やかな風景です。しかし砂岩の地中には、島北部でも最大級の先史時代墓地の一つが広がります。38基のドムス・デ・ヤナスがあり、サルデーニャ語で「妖精の家」を意味する名は、住宅の一部を思わせる人工の岩窟墓を指します。
墓は7基と31基の二群に分かれています。入口はさまざまで、垂直の竪穴を下りるものや、傾斜通路、すなわちドロモスを通って前室へ進むものがあります。通路に階段を備えた墓もあります。多くは複雑な平面構成で、第26号墓だけが一室、別の墓には最大11室が設けられています。これは似た穴の集合ではなく、死者の空間を異なる方法で造り、使用した記録です。
発掘では、墓を掘るために使われた石製のピックが数多く見つかりました。開削作業の具体的な痕跡ですが、作業者の身元や建設の全工程までは明らかにしません。墓室は砂岩を掘り込み、石板で閉じられていたものもあります。墓の向きと分布は一定ではなく、最初から完全な設計図に沿って造られたと考えるのは適切ではありません。長い期間にわたり、建築方法や葬送慣習を変えながら拡張した墓域と見ることができます。
象徴、墓室、変化する葬送慣習
室内には、扉枠、偽のまぐさ、基壇、付柱、柱など、住居建築を模した要素があります。部屋によっては家の構造や木製屋根の支えを表したものと考えられています。床の小さなくぼみは、供物や葬送儀礼の食物を置くためだった可能性があります。赤色の黄土顔料も報告されています。サルデーニャ州の文化遺産案内は、血や再生に結び付く色と解釈し、偽扉や動物図像の意味は考古学的文脈から読む必要があるとしています。
壁や柱には、牛角や牛の頭部をかたどった浮彫があります。第28号墓では、主室入口の両脇にある組み合わせが、地域の文化遺産記録によって「雄牛と母なる女神」の神聖な対の象徴と解釈されています。A号墓にも複数の牛形モチーフがあります。こうした図像は墓室に視覚的な言葉を与えますが、現代の見学者が全ての印に一つの普遍的意味を割り当てるべきではありません。配置や反復、葬送空間全体の中で見ることが重要です。
葬法は土葬が中心でした。サルデーニャ州の資料によれば、墓によって2人から30人が納められ、少数の半焼骨葬と一例の土坑墓も確認されています。墓は盗掘だけでなく、先史時代の人々が新たな埋葬の際に以前の遺骨を動かしたことでも乱されました。そのため、各段階の正確な年代を復元するのは困難です。出土した土器、女神像、武器、首飾りの玉は長期にわたる利用を示しますが、個々の儀式全体を語るものではありません。
発見からユネスコ登録まで
墓地は1903年に発見されました。アントニオ・タラメリが1904年と1908年に発掘し、後に1936年のドーロ・レヴィ、1967年のエルコーレ・コンツも調査に加わりました。サルデーニャ州の記録は墓地の成立を新石器時代後期とし、オツィエーリ文化の資料をおよそ紀元前3200~2800年に位置付けます。また、銅器時代から青銅器時代、概ね紀元前2800~1600年にかけても利用されたとしています。墓が再利用され、乱されたため、各時期を細かく確定できないと地域資料も注意しています。
2025年、世界遺産委員会は連続資産「サルデーニャ先史時代の葬送伝統――ドムス・デ・ヤナス」を世界遺産に登録しました。ユネスコの構成資産地図では、アンゲル・ルジュ墓地は1730-001、構成資産の面積は7.07ヘクタールと記録されています。17の構成遺跡の一つとして、島のより広い葬送文化を示します。これは確認できる新しい評価です。登録から除外されたリ・ムリとは異なり、アンゲル・ルジュは正式に世界遺産の構成資産に含まれています。
登録対象は、紀元前5千年紀から3千年紀に造られたサルデーニャの岩窟墓の伝統を、より広い視野で伝えます。38基全てが同時に造られたという意味でも、同じ共同体が数百年にわたり全く同じ方法で使ったという意味でもありません。連続資産の価値は、異なる場所と形を比較できる点にあります。アンゲル・ルジュでは、墓室の構造、象徴的な彫刻、再利用の痕跡から、墓の景観と生者・死者の関係が変化した様子を考えられます。
アルゲーロ近郊の見学案内
入口はアルゲーロ地域のSP42、ストラーダ・デイ・ドゥエ・マリ沿いです。州の文化遺産案内は、11月から3月は毎日10時~14時、4月・5月は10時~18時、6月から9月は10時~19時、10月は10時~18時としています。入場は有料で、クリスマス当日は休みです。時間や料金は変わる可能性があり、特に冬は開館時間が短いため、出発前に管理者またはアルゲーロ観光案内の最新情報を確認してください。
地域観光情報のAlghero Experienceは通常券7ユーロ、割引券5ユーロを掲載する一方、州の文化遺産案内は通常券5ユーロとしています。掲載料金が一致しないため、出発前に現行価格を直接確認してください。Alghero Experienceによれば、アルゲーロ・チケットに墓地入場が含まれ、ARSTの9322・9325番バスは希望時に遺跡前で停車します。運行時刻と停車の頼み方は事業者に確認しましょう。管理者の連絡先は電話 +39 329 4385947、メール silt.coop@tiscali.it。複数言語のガイドツアーも予約できますが、事前連絡をおすすめします。
岩を掘った入口の周囲は慎重に歩くため、丈夫な靴を用意してください。墓室は古く、周囲は舗装された博物館の床ではありません。閉鎖された墓に入らず、彫刻面に触れず、柵を越えないでください。墓穴を間近に見る時間と、平野を葬送の景観として眺める時間を交互に取ると、訪問が深まります。38基の墓、繰り返し使われた痕跡、そして最近の世界遺産登録は、海岸以外のサルデーニャを知る旅人にとって意義ある手掛かりです。