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キトのイエズス会教会――石と金箔が語るキト派芸術 キト歴史地区のイエズス会教会は、アメリカ大陸を代表するバロック建築である。イエズス会が1605年に着工し、1765年の完成まで160年を要した。欧州出身の建築家、地元芸術家、何世代もの先住民・メスティーソ職人が携わり、キト派と呼ばれる独自の芸術を形づくった。 火山岩の正面は、ねじれ柱、壁龕、浮彫を配した巨大な祭壇のように見える。内部に入ると印象は一変し、ヴォールト、祭壇、木彫が広範囲に金色で覆われる。管理財団によれば装飾には23金の金箔が使われた。絵画、彫刻、木工にはキリスト教図像とアンデスの植物や造形が共存する。 教会は1978年に世界遺産登録されたキト市街の構成資産である。ユネスコは同教会とサン・フランシスコ建築群を、スペイン、イタリア、ムデハル、フランドル、先住民の伝統が交わるキト・バロック派の代表例とする。欧州様式の単純な複製ではなく、都市の工房が生んだ作品として見るべきだろう。 現在も聖別された礼拝の場であり、文化見学と保存活動が並行する。財団の現行案内は月~金曜9時30分~18時、土曜・祝日10~16時、日曜12~16時。礼拝や修復で見学範囲が変わる場合があるため、当日に公式情報を確認したい。 所在地はBenalcázar N5-62 y Sucreで、独立広場から徒歩圏内。特別見学や夜間ツアーは予約制である。露出を控えた服装を選び、撮影は事前に確認する。正面だけでなく身廊、礼拝堂、ドームにも時間を取り、光で変わる金箔の表情を観察したい。...