アラムート城は、イラン北部ガズヴィーン州のアラムート渓谷にある険しい岩峰の上に位置します。ユネスコの登録範囲では、城はカスピ海の南、アルボルズ山脈のガゾルハーン村近くにあります。平地に独立して建つ記念建造物ではありません。崖、狭い進入路、遠くまで見渡せる眺望など、山そのものが防御の一部でした。現在目にする廃墟は、壁だけでなく立地も重要だった戦略拠点の名残です。
2026年にユネスコが登録したのはアラムート城単体ではなく、「アラムート城と関連要塞群」という連続性のある遺産です。関連する六つの構成要素は、ランベサル、ナヴィーザルシャー、シャムス・ケラエ、ゴスティンラル、シルクーフ、イーランです。七つの地点を合わせて見ると、山岳要塞のネットワークが移動を守り、地域社会を支え、政治と宗教の活動を結び付けた様子が見えてきます。アラムート城を訪れることは広域の歴史を知る入口ですが、登録地すべてを訪問したことにはなりません。