アルタミラ洞窟はスペイン北部カンタブリア州、サンティリャーナ・デル・マル近郊にあり、旧石器時代の洞窟美術で知られる。天井と壁にはバイソン、馬、鹿、ヤギ、手形、記号が描かれ、岩の自然な凹凸で動物の量感を出し、木炭、鉄酸化物顔料、線刻、多色表現を組み合わせる。異なる狩猟採集社会が約3万5000年前から1万3000年前にこの場所を使い、作品は一度に完成したのではなく長期間に蓄積した。
地元のモデスト・クビリャスが1868年に入口を発見し、マルセリーノ・サンス・デ・サウトゥオラが調査した。1879年、娘マリアが有名な多彩色バイソンの天井に気づく。サウトゥオラは1880年に先史時代の絵だと発表したが、多くの研究者に否定された。欧州で類似洞窟が相次いで見つかり、1902年ごろようやく正しさが認められた。遺跡は先史美術だけでなく、考古学が偏見を修正した歴史も伝える。