シンガポール植物園では、木陰の小道や古木、湖のそばに、現在も活動する植物研究機関が息づいています。農園芸協会が1859年に現在の場所に開いた庭園は、やがて熱帯植物の研究拠点へと発展しました。現在は国立公園局が82ヘクタールの敷地を管理しています。短い散策にも向きますが、ゆっくり歩く時間を取るほど魅力が見えてきます。
この庭園の歴史は、地域経済の変化と深く結び付いています。ユネスコは、東南アジアにおけるゴム農園の発展に果たした役割を評価しています。研究者や園芸家は植物や知識、技術を試し、記録し、広めてきました。植物学を実際の農業に結び付けたのです。単に海外から植物を集めたという話ではなく、科学、貿易、植民地期の土地利用が交差する歴史でもあります。