リドー運河はオタワ中心部から南へ二百二キロ続き、キングストンに至ります。リドー川とカタラクイ川の水系、湖、人工水路をつなぐルートです。オタワの閘門は国会議事堂の丘の近くにあり、ここから水路はオタワ川へ向かって下ります。南へ進むと小さな町や閘門施設が現れ、風景はより静かになります。運河は首都の緑地帯として親しまれていますが、現在も使われる歴史的な水路です。カナダ公園局が航行用の閘門を運営し、十九世紀の施設の多くが元のルート近くに残っています。
ユネスコは二〇〇七年にリドー運河を世界遺産に登録しました。価値は景観だけでなく、土木技術と政治の歴史にもあります。十九世紀初めに建設された運河は、モントリオールと五大湖地方を結ぶ戦略的な補給路として計画されました。危険の大きいセントローレンス川の国境回廊に頼らずに物資を運ぶ狙いがありました。現在は一部をボートやカヌーで楽しみ、都市部の岸辺では散歩やサイクリングができます。全体の規模を理解するには、オタワを入口の一つと考え、首都の区間だけを運河全体とみなさないことが大切です。