ンゴロンゴロ保全地域はタンザニア北部、アルーシャ西方のクレーター高原に位置します。約809,440ヘクタールにわたり、高原の草地、サバンナ、林、森林が広がります。最も有名なのはンゴロンゴロ・クレーターですが、保護区域には考古学的景観、ほかの火山地形、牧畜を営む人々の地域も含まれます。クレーターを車で巡る計画だけでは、野生動物、文化遺産、人の利用を併せて管理する土地の広さと多目的性を見落とします。
タンザニアは1959年、野生動物と半遊牧のマサイ牧畜民が共存する多目的地域として保全地域を設けました。ユネスコは1979年に自然遺産として登録し、2010年に文化的価値も認めました。生態系や景観だけでなく、人類進化の証拠や人と環境の長い関係も評価されています。この複合的な位置付けが、動物観察だけを中心に紹介する国立公園とは異なる点です。