について アルゲ・バム バム古城
バム城塞:大地震から再生するイランの土の都市
イラン南東部ケルマーン州の砂漠オアシスにあるアルゲ・バムは、世界遺産「バムとその文化的景観」の中心である。単独の城ではなく、最上部の統治者区画を囲むように住宅、市場、厩舎、防壁が展開した都市遺跡だ。起源はアケメネス朝期、あるいはそれ以前に遡り、7~11世紀には交易路の交点と絹・綿織物生産で繁栄した。
城壁と建物には、版築、日干し煉瓦、ヴォールト、ドームを組み合わせた伝統技術が使われる。オアシスの生活を支えたのは山地から水を導く地下水路カナートだった。要塞、果樹園、集落、水利網を一体で見ることで、ユネスコが2004年に登録した対象が壮大な城壁だけでなく、乾燥地で都市生活を成立させた文化的景観であると分かる。
2003年地震と長期修復
2003年12月26日の大地震は現代のバム市街を破壊し、城塞も広範囲で崩壊させた。その後、国際協力のもとで記録、補強、選択的復元が進み、伝統的な土の材料と工法が真正性を守る鍵となった。バムは世界遺産登録と同時に危機遺産となったが、修復と管理の前進を受けて2013年に危機一覧から外れた。保存作業そのものは今も継続課題である。
砂漠遺跡を歩く準備
敷地は広く日陰が少なく、砂地と凹凸のある斜面が多い。早朝は歩行と撮影に向き、暑い季節は水、帽子、日焼け対策が必須。雨の後は軟らかくなった土壁へ上らないこと。補強工事で一部が閉鎖される場合があり、柵と管理者の指示に従う必要がある。
開場時間、料金、入れる経路は季節と保存工事で変わり、恒久情報として扱える安定した公式時刻は確認できない。訪問前にバム世界遺産拠点または文化遺産当局へ照会したい。許可された高所から都市構造を眺めるだけでなく、城外のナツメヤシ園、カナート、砂漠景観まで含めて理解すると価値が深まる。