について アーサー・M・サックラー・ギャラリー
現在のサックラー・ギャラリー:一つの博物館、二つの建物
アーサー・M・サックラー・ギャラリーは、ワシントンのナショナル・モールにあるスミソニアン国立アジア美術館の東館だ。建物とその歴史を示す名前として「サックラー」は現在も使われる一方、来館者向けの現在の館名では、フリーア美術館と合わせて一つの博物館として紹介されている。二つの建物は地下通路でつながっており、一度の訪問でより幅広いアジア美術のコレクションを巡ることができる。サックラー館の入口は、エニッド・A・ハウプト・ガーデンのそば、西南インディペンデンス通り1050番地にある。
この違いを知っていると現地で迷いにくい。公式地図では東館を「Arthur M. Sackler Gallery」と表示する場合があるが、現在の開館時間や来館者向け案内は「National Museum of Asian Art」のページにまとめられている。独立した民間ギャラリーではなく、入館料は無料だ。スミソニアンの案内によると、通常は毎日午前10時から午後5時30分まで開館し、12月25日は休館する。入館券も不要とされる。展示やサービスは変更されうるため、特別に訪れる前に公式のお知らせを確認したい。
コレクションと建物が生まれた経緯
サックラー・ギャラリーは1982年に設立された。医師、出版人、美術収集家だったアーサー・M・サックラー(1913~1987)が、アジア美術の作品約1,000点と建設資金をスミソニアンに寄贈したことが基礎となった。ギャラリーは1987年9月28日に一般公開された。スミソニアンの歴史資料は、初期コレクションの注目点として中国の玉器や青銅器を挙げている。その後、サックラー関連の所蔵品には、日本の版画や現代陶磁器、インド・中国・日本・韓国の絵画、インドの村落芸術、写真、イスラム圏の書物芸術を集めたヴェヴェール・コレクションなどが加わった。
建物は、通称キャッスルと呼ばれるスミソニアン本館の裏手にあるクアドラングル複合施設の一部だ。建築家ジャン=ポール・カールヒアンは、地下で博物館や公共空間を結び、地上にハウプト・ガーデンを置く構想を設計した。スミソニアン・アーカイブによれば、クアドラングル全体の96%は地下にある。この割合は複合施設全体の説明であり、サックラーの展示室だけを指すものではない。東館の入口パビリオンと幾何学的な意匠が、庭から地階へと続く展示空間への境目になっている。ナショナル・モールと庭園の開放感から、地面の下のギャラリーへ移ること自体も見学の印象を形づくる。
見どころと展示が入れ替わる理由
この博物館は一つの国の歴史だけを扱うのではなく、複数の地域や時代を横断している。サックラー関連の分野には、中国の玉器や青銅器、アジア各地の絵画、日本の版画、現代磁器、イスラム文化に関わる紙の作品などがある。スミソニアン・アーカイブはヴェヴェール・コレクションを、11世紀から19世紀にかけてのイスラム書物芸術を代表する重要な資料群と紹介し、写本などを含む。これらは所蔵分野を示すものであり、訪問日にすべての作品が展示されているという意味ではない。
企画展、作品の貸し出し、保存作業によって、当日に見られるものは変わる。現在の展示内容や一時閉室を確認するには、博物館の公式展示・来館案内が最も確実だ。地下通路を使えば東館とフリーア美術館を続けて見学できる。フリーアの歴史はチャールズ・ラング・フリーアによる1906年の寄贈に始まり、1923年に一般公開された。同館にはアジア美術のほか、ジェームズ・マクニール・ホイッスラーに関連するアメリカ美術もある。サックラーを独立した一室やアジア全体の完全な概観と考えず、二館を移動する時間を確保しよう。
開館時間、アクセス、見学の実用情報
国立アジア美術館は常時入館無料で、スミソニアンが現在案内する開館時間は毎日午前10時から午後5時30分まで、12月25日は休館だ。東館の所在地はワシントンD.C.、西南インディペンデンス通り1050番地、郵便番号20560。各入口で保安検査がある。縦横17×26インチ(約43×66センチ)を超えるバッグは持ち込めず、展示室でキャスター付き荷物を使うこともできない。大きな荷物がある場合は、ロッカーの利用条件を事前に確認したい。保管場所は空き状況と館内規則による。
禁止表示がない場所ではフラッシュなしの撮影ができるが、三脚と自撮り棒は使えない。密閉容器に入れた飲食物をバッグに入れて持ち込むことはできるものの、展示室内での飲食は禁止されている。車椅子と電動モビリティ機器は利用可能で、手動車椅子はバリアフリー入口で先着順に借りられる。公式アクセス案内にはハウプト・ガーデンと最寄りのスミソニアン地下鉄駅から東館へ向かう方法が記されている。段差のない経路が必要な場合や団体で訪れる場合は、事前に案内を確認しよう。
満足度の高い見学は、展示を確認し、連絡通路でつながる二つの建物を巡るか決め、作品を急いでチェックリストのように眺めない時間を確保することから始まる。サックラーの物語は制度と建築の両面を持つ。アジア美術の寄贈がギャラリーを生み、その建物はより大きな博物館の一部となり、来館者は文化や時代を行き来できる。東館の入口を探すにはサックラーの名が今も役立つが、開館時間、展示、アクセスは国立アジア美術館の最新情報を参照したい。当日の案内を読んだうえで、名前からの先入観ではなく、実際に展示されている作品に沿って回るとよい。