について ザンクト・ガレン修道院
ザンクト・ガレン修道院:スイスに残る中世文化の中心地
ザンクト・ガレン修道院は、スイス北東部のザンクト・ガレン市にある歴史的な修道院複合体です。その起源は、アイルランド出身の修道士ガルスが612年に築いた庵にさかのぼります。8世紀にはオトマールのもとで修道共同体が整えられ、747年にベネディクト会の戒律を採用しました。修道院は中世ヨーロッパを代表する宗教・政治・学術の拠点となり、1805年の世俗化で廃止されました。
カロリング朝の伝統とバロック建築
現在の景観は主に18世紀のバロック様式によるものですが、文化的な系譜はカロリング朝時代まで続いています。修道院の周囲に形成された集落は、やがてザンクト・ガレンの町へ発展しました。旧修道院教会は後に大聖堂となり、今日も歴史地区の中心を成しています。
世界有数の修道院図書館
付属図書館は、現存する世界最古級かつ最も重要な修道院図書館の一つです。中世写本の豊かなコレクションに加え、羊皮紙に描かれた最古級の建築図として知られる「ザンクト・ガレン修道院平面図」も伝えています。
修道院地区は1983年にユネスコ世界遺産へ登録されました。バロック建築の美しさだけでなく、建物、文書館、図書館が一体となって千年以上に及ぶ修道文化を伝えている点が高く評価されています。