について シュパイアー大聖堂
シュパイヤー大聖堂―帝国権力を象徴するロマネスク建築
シュパイヤー大聖堂の正式名称は「聖母被昇天・聖シュテファン帝国大聖堂」で、ドイツ南西部のシュパイヤーにあります。カトリックのシュパイヤー司教座聖堂で、市の守護聖人である聖母マリアと聖シュテファンに献堂され、ドイツ語では一般にKaiserdom zu Speyerと呼ばれます。
コンラート2世が始めた大建築
建設は皇帝コンラート2世のもとで1030年に始まり、11世紀末に大規模な改築が行われました。東端部と主要なヴォールトは、おもに1090年から1103年の工事で形づくられました。赤い砂岩による三廊式バシリカは、11世紀から12世紀のロマネスク建築に大きな影響を与えました。
神聖ローマ帝国の王と皇帝の墓所
地下聖堂には、ザーリアー朝、ホーエンシュタウフェン朝、ハプスブルク家の皇帝や王が葬られています。大聖堂は帝国権力を表す記念碑となり、クリュニー修道院の大聖堂が失われた現在では、世界最大の現存ロマネスク教会とされています。
小バシリカから世界遺産へ
1925年、教皇ピウス11世は大聖堂に小バシリカの称号を与えました。1981年には、ドイツ帝国におけるロマネスク美術の主要記念物としてユネスコ世界遺産一覧表へ登録されました。四つの塔と二つのドーム、ヴォールト天井の身廊、皇帝たちの地下墓所をあわせて見ることで、建築と政治史の結びつきが理解できます。