について ピエモンテ州とロンバルディア州のサクリ・モンティ
ピエモンテとロンバルディアのサクリ・モンティ――北イタリアの風景に溶け込む巡礼建築
サクリ・モンティは、礼拝堂、聖堂、その他の宗教建築を組み合わせた巡礼景観である。Sacro Monteはイタリア語で「聖なる山」、Sacri Montiはその複数形。世界遺産は北イタリアに分散する9群で構成され、主に16世紀末から17世紀に整備された。
ヨーロッパに聖地を再現する
この運動は15世紀末から16世紀初頭、エルサレムやパレスチナの聖地に代わる祈りと巡礼の場をヨーロッパにつくる目的で始まった。聖地に似た地形が選ばれ、対抗宗教改革期には、建築と美術で信仰を伝える役割がさらに強まった。
離れて分布する九つの構成資産
9群はヴァラッロ、クレア、オルタ、ヴァレーゼ、オローパ、オッスッチョ、ギッファ、ドモドッソラ、ヴァルペルガにある。7群がピエモンテ州、2群がロンバルディア州に位置し、一つにつながった建築群ではなく、地域をまたぐ連続資産である。
礼拝堂で展開する立体物語
各聖山はキリスト、聖母、聖人、三位一体、ロザリオの奥義など異なる主題を持つ。礼拝堂では壁画と等身大の彫像が連続場面をつくり、巡礼者は道を進みながら宗教物語をたどる。当時の有力な芸術家が制作に参加し、建築、絵画、彫刻を一体化した。
建築と自然景観の融合
価値は礼拝堂だけでなく、丘、森、湖の景観に巧みに組み込まれている点にもある。自然の道、眺望、建築の順序が瞑想と教化のために働き、この構成はヨーロッパ各地の宗教景観にも影響を与えた。
2003年登録の世界遺産
ユネスコは2003年、9群を世界遺産に登録した。現在も祈り、巡礼、宗教行事に使われている。交通、礼拝堂の公開、修復状況は場所ごとに異なるため、各聖山または共同管理機関の公式情報を事前に確認したい。