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ロス・インヘニオス渓谷

トリニダー近郊のロス・インヘニオス渓谷を解説。製糖所跡、奴隷労働の歴史、世界遺産の価値、見学準備を紹介。

座標: 21.8634777, -79.8140471 更新日: 2023-11-15 Google ストリートビュー

について ロス・インヘニオス渓谷

ロス・インヘニオス渓谷:トリニダー近郊に残るキューバ糖業史

ロス・インヘニオス渓谷、すなわち「製糖所の谷」は、キューバ中部サンクティ・スピリトゥス州のトリニダーから北東約12キロに位置する。サン・ルイス、サンタ・ロサ、メイエルという三つの連続した谷に、18~19世紀の製糖業を伝える農園、工場跡、農業景観が残る。

砂糖がつくった産業景観

19世紀の最盛期には50を超える製糖所が稼働した。道路、農園主の邸宅、労働者の居住区、塔、倉庫、粉砕施設、水利設備が広大な農工業システムを形成していた。ユネスコが示す遺産地域は約225平方キロで、古い資料に見られる270平方キロという数字より信頼できる。

繁栄を支えた奴隷労働

トリニダーの富と渓谷の生産は強制労働の上に築かれた。1827年には1万1千人を超える被奴隷化者が製糖所とサトウキビ農園で働いていた。美しい田園風景としてだけ紹介すれば、暴力的な経済制度と、その痕跡を残す土地の本質的な歴史を見失う。

19世紀末以降に糖業が衰えると、多くの農園と設備が放棄された。残された遺構は、カリブ海地域における砂糖の農工業過程と奴隷制を伝える、特に豊かな証拠となっている。

トリニダーと一体の世界遺産

トリニダーとロス・インヘニオス渓谷は1988年、一つの世界遺産として登録された。砂糖貿易で繁栄した都市と、その富を生んだ農村生産地は切り離せない。市街の邸宅や石畳と、谷の旧農園を同じ歴史の中で見ることが重要である。

見学の準備

見どころは広い範囲に分散し、交通、営業時間、現地サービスは変わりやすい。飲料水と日差し対策を用意し、道路状況、移動手段、各施設への入場可否を現地で確認したい。指定ルートを外れず、遺物を持ち去らず、奴隷制についても明確に説明するガイドを選ぶことが望ましい。