について 知床国立公園
知床国立公園――北海道北東端に広がる野生の半島
知床国立公園は、北海道北東端に突き出す知床半島の大部分を占める。知床という地名は、アイヌ語のsir etokに由来し、「大地が突き出た場所」という意味で説明されている。
日本有数の遠隔地
知床は日本でも特に人里から離れた地域の一つで、半島の多くは徒歩か船でしか近づけない。この交通の制約が、土地の野生的な性格を保つ一因となってきた。天候に恵まれれば、場所によっては国後島を望むこともできる。
公園はヒグマの生息地としてよく知られ、原文では日本最大の個体群が暮らす地域とされている。野生動物との距離を保ち、現地の安全指示に従うことが欠かせない。
温帯林と亜高山帯の森
園内には温帯と亜高山帯の混交林が広がる。代表的な樹木はトドマツ(Abies sachalinensis)、ダケカンバ(Betula ermanii)、ミズナラ(Quercus mongolica)である。森林限界を越えると、ハイマツ(Pinus pumila)の密生した群落が続く。
カムイワッカの滝
カムイワッカの滝は、温泉水が流れ落ちる知床特有の自然景観である。「カムイワッカ」はアイヌ語で「神の水」を意味する。自然区域へのアクセス条件は季節や安全管理によって変わるため、出発前には公園の公式情報を確認したい。
世界自然遺産とビジター拠点
知床は2005年、ユネスコ世界自然遺産に登録された。この登録によって半島の自然環境は国際的な注目を集めた一方、長い居住の歴史を持つ先住民族アイヌの側からは、遺産の語られ方をめぐる議論も起きた。
斜里町にある知床自然センターは、来訪者のための案内拠点で、公園を紹介する映像などを備えている。遠隔地の地形、野生動物、変わりやすい気象を理解し、十分に準備することが、知床を安全かつ敬意をもって訪ねる第一歩となる。