アウレリアヌス城壁は、入場券の先にある一つの遺跡ではありません。煉瓦の壁、塔、門の断片が現代のローマを縫うように続き、住宅や道路、バスの往来と並んでいます。3世紀、拡大する帝都をそれまでの防衛施設だけでは囲えなくなり、皇帝アウレリアヌスが新たな城壁を命じました。ローマ市の文化財当局は工事を270~275年とし、271年に始まり後継者の時代に完成したと説明しています。
元の周長は約19キロで、公式資料によって丸め方にはわずかな違いがあります。ローマ市によると、現在も見える部分は12キロ余りです。城壁は既存道路に合わせて門を設け、セスティウスのピラミッドや水道橋の一部など、すでにあった建造物を線上に取り込みました。建設時に周辺を一掃するのではなく、都市のインフラも防衛線に生かしたのです。