プランバナンは、ジョグジャカルタの東にある壮大なヒンドゥー寺院として紹介されがちですが、その名はより広い考古遺跡群を指すこともあります。最も目を引くのは高くそびえるシヴァ神殿で、周囲にはブラフマーやヴィシュヌに結び付く寺院があります。さらにユネスコの遺産には、近くの仏教寺院群セウ、ブブラ、ルンブンも含まれます。この違いを知ると見学の意味が変わります。塔の景観は入口にすぎず、全体からは数世紀にわたるジャワの宗教建築と政治生活が見えてきます。
ユネスコはプランバナン寺院群を、シャイレーンドラ朝の繁栄期に発展した遺跡群と説明し、建築年代をおおむね8世紀から10世紀に位置づけています。インドネシアの文化遺産資料は、中心となる寺院群を西暦856年銘のシヴァグリハ碑文と結び付けています。これらは長く続いた建築の歴史を示す目安であり、すべてが一度の工事で完成したという意味ではありません。遺跡はジョグジャカルタ特別州にあり、中部ジャワとの境界に近い場所に位置します。古代マタラム王国の政治・文化地理も、時代とともに変化しました。