パキスタンのシンド州、インダス川右岸にあるモヘンジョダロは、南アジアを代表する青銅器時代の都市遺跡です。ユネスコ世界遺産センターによると、ラルカナから約28キロ、カラチから北東へ約510キロの位置にあります。名前は一般に「死者の丘」と訳されますが、古代の都市名は分かっていません。世界遺産の公式表記は「Moenjodaro」ですが、異なる綴りは同じ遺跡を指します。
都市はインダス文明の中で栄え、その時期はおおむね紀元前2500~1500年とされています。街路の計画、専門的な建築、公共設備を備えた都市生活が、南アジアの後世の有名な帝国よりはるか以前から営まれていたことを遺構が伝えます。ただし規模の大きさだけで、統治者や記号の意味を断定することはできません。インダス文字はいまだ解読されず、政治や宗教の多くの点は研究者の議論が続いています。