安岳3号墳は、北朝鮮・黄海南道安岳にある壁画を伴う石室墓で、2004年にユネスコ世界遺産となった「高句麗古墳群」の構成資産である。同遺産は、高句麗後期の単独墓・群集墓約30基から成る。高句麗は数世紀にわたり、中国東北部と朝鮮半島の一部を支配した王国だった。
3号墳は大規模で複雑な墓室と、多彩な壁画で際立つ。墓主、従者、行列、建物、厨房、政治・日常生活の場面が描かれている。銘文には冬寿と357年が記され、年代決定の重要資料となったが、実際の被葬者については学術的解釈が分かれる。葬送美術としてだけでなく、高句麗の衣服、建築、階層、信仰を知る資料として価値が高い。