西湖は浙江省杭州市の中心部に隣接していますが、都市地図に描かれた美しい湖だけを指すのではありません。2011年にユネスコ世界遺産に登録された文化的景観には、西湖と三方を囲む丘陵に加え、寺院、仏塔、亭、庭園、堤道、人工島が含まれます。その価値は、何世紀にもわたる景観づくりにあります。人々は水辺に手を加え、景色に名を与え、自然と人の設計が一体に感じられる眺めを整えてきました。歴史の影響を受けていない自然ではなく、水、建築、文学の記憶が結びついた文化景観です。
中国文化観光部は西湖を開放型の都市景勝地として紹介し、その伝統的な構成を「一山、二塔、三島、三堤、五湖」と要約しています。この言葉は、無関係な観光地のリストではなく、空間を理解する手がかりです。蘇堤と白堤が湖を横切り、島、丘、塔が視線をつくります。季節や立つ場所が変われば眺めも変化します。広い景勝地には百を超える公園や名所があるため、一度の周遊で全てを見ようとするのは現実的ではありません。