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エル・ジェム円形闘技場

エル・ジェム円形闘技場のローマ史、世界遺産建築、地下通路、開場時間、安全な見学、音楽祭を案内。

座標: 35.296323, 10.707083 更新日: 2023-11-13 Google ストリートビュー

について エル・ジェム円形闘技場

エル・ジェムの円形闘技場:チュニジアのローマ遺産と見学案内

エル・ジェムの円形闘技場は、チュニジア中部マーディア県の町エル・ジェムにそびえる。古代ローマ時代、この町はThysdrusと呼ばれた。現代の低層市街から巨大な石造遺構が立ち上がる景観は、北アフリカのローマ遺産の中でもひときわ印象深い。1979年に世界遺産へ登録され、ユネスコは北アフリカ最大の円形闘技場で、最盛時には約3万5千人を収容できたとしている。

建設は紀元238年ごろ。オリーブ油交易で栄えたThysdrusが、富と都市の地位を示す公共建築として築いた。長軸約148メートル、短軸約122メートル、高さ約36メートル。斜面を観客席の支えに利用した古典劇場とは異なり、平地に巨大な切石を積み上げた自立構造である。三層のアーケードが残る外壁からは、ローマ建築の規模とリズムを読み取れる。

アリーナの地下通路もよく残り、かつて動物、剣闘士、舞台装置を待機させ、床の開口部から競技場へ送り出した空間を見ることができる。複数の高さから楕円形のアリーナ、観客席、市街を望める一方、階段は急で石床に凹凸があり、日陰も少ない。夏は十分な水、日よけ、歩きやすい靴を用意し、当日の立入表示に従いたい。

競技場としての役割を終えた後も、建物は歴史の舞台であり続けた。ビザンツ、初期イスラム期には防御施設へ転用され、紛争時には住民の避難所にもなった。17世紀末と19世紀半ばの砲撃や破壊が、現在の大きな開口部を形づくった。今日ではエル・ジェム国際交響音楽祭の会場にもなるが、公演日、座席、夜間入場は通常見学とは別に確認する必要がある。

チュニジアの文化遺産当局が示す通常の開場時間は、冬季7時30分~17時30分、夏季7時30分~18時30分、ラマダン中8時~17時。祝日、保全作業、催事で変更されることがあるため、料金とともに公式情報を直前に確認したい。朝夕は光が柔らかく暑さも比較的穏やかで、近くの考古学博物館を組み合わせれば、Thysdrusのモザイクと都市生活まで理解できる。