ムジリス・ヘリテージは、入口が一つの記念建造物ではなく、地域全体を対象とするプロジェクトです。ケーララ州観光局によれば、エルナクラム県のノース・パラヴールからトリシュール県のコドゥンガルールまで広がり、考古遺跡、歴史建築、博物館、宗教施設、水路を結びます。この規模を踏まえると、訪問計画も変わります。発掘された一つの古代都市を歩くのではなく、複数の地域社会と個別施設の間を移動するのです。広域の視点は、何が残り、何がまだ研究対象なのかを正確に捉える助けにもなります。
古代港ムジリスは、ケーララ州の海上交流をめぐる歴史研究で語られます。しかし、近隣の遺産にその名を付ければ港の位置や範囲が確定するわけではありません。プロジェクトの考古学紹介は、パッタナムを古代ムジリス、あるいはムチリパッタナムの候補地として示しています。重要な仮説ですが、最終的な同定ではありません。この違いを保つと、見学はむしろ興味深くなります。ここは決着済みの物語ではなく、歴史調査が続く景観なのです。