西ガーツ山脈は、つながりから理解したい景観だ。山とモンスーン、森林と草原、川の源流と下流の土地が互いに関係している。インド西海岸におおむね平行して約千六百キロ続き、その価値は一つの展望台に収まらない。湿った風が山に当たり、雨量と標高の違いが半島西側の多様な環境を支える。山は背景の輪郭ではなく、地域の生態的な仕組みに参加する存在なのである。
地理的な山脈は、グジャラート、マハラシュトラ、ゴア、カルナータカ、ケララ、タミル・ナードゥの六州にまたがる。世界遺産の対象は、より限定される。2012年の登録は四州に分布し、七つのまとまりに分けられた三十九の構成資産からなる。山中の町や農園、道路が自動的に登録地域になるわけではない。また地図の地域名が、すべての保護林へ入れる許可を意味するものでもない。