マーヤー・デーヴィー寺院は、ネパール南部テライ平原のルンビニ聖園にあります。仏教徒にとって、ここはシッダールタ・ガウタマ、すなわち釈迦の生誕地です。ルンビニは1997年にユネスコ世界遺産へ登録されました。中心となるのは現在の寺院建築だけではありません。堂の下や周囲に広がる考古遺構、アショーカ王の石柱、古代のシャーキャ池も含まれます。巡礼が続く場所と保護された遺跡の両方を訪れるため、静かに行動し、保存への配慮を守ることが見学の一部です。
ルンビニを釈迦の生誕地と結びつける重要な歴史資料は、マウリヤ朝のアショーカ王が巡礼した紀元前249年頃に建立した砂岩の石柱に刻まれた碑文です。ユネスコはこの碑文を聖地の証言として紹介しています。仏教の伝承では、マーヤー王妃が園で木の枝につかまりながら釈迦を産んだとされ、寺院は王妃の名を冠しています。宗教的伝承と考古学的証拠は区別して理解したいところです。石柱はアショーカ王が生誕地と認めたことを記録し、発掘は長い期間にわたる聖所と巡礼の営みを示しています。