について スルト
スルト:リビア現代史の激戦地となった地中海都市
スルトは、リビア北岸のスルト湾南部、トリポリとベンガジのほぼ中間に位置する都市である。現在の市街地は、オスマン帝国時代の砦があった地域にイタリア統治下の20世紀初頭に形成され、第二次世界大戦後に都市として拡大した。
ムアンマル・カダフィの出身地として政権から重点的な投資を受け、道路、公共施設、会議施設が整備された。2011年の内戦ではカダフィ支持勢力の最後の主要拠点となり、同年10月20日にカダフィが市内付近で拘束・殺害された。激しい戦闘によって住宅と公共建築の多くが破壊され、住民は大規模な避難を余儀なくされた。
その後の戦争と復興
スルトは2015年に過激派組織「イスラム国」の支配下へ入り、2016年の軍事作戦で排除された。この新たな戦闘も市街地に甚大な被害を与えた。復旧と帰還は進んだものの、リビア全体の政治的分断、武装勢力、地雷・不発弾、拘束や誘拐の危険は、通常の観光地として紹介できる状況ではない。
旅行先としては推奨できない
2026年9月時点で、米国務省は犯罪、テロ、内乱、誘拐、地雷などを理由にリビア全土を「渡航中止」としている。英国政府もスルトを含むリビアの大部分への渡航中止を勧告し、現地での領事支援が極めて限定的だと警告する。歴史への関心があっても、現在のスルトを個人旅行で訪れるべきではない。
- 所在地:リビア北部、スルト湾岸
- 形成:20世紀初頭に近代市街地が発展
- 現代史:2011年内戦の最終激戦地、2015~2016年にも戦闘
- 主な危険:武力衝突、テロ、誘拐、犯罪、地雷・不発弾
- 旅行判断:自国政府の最新渡航情報に従い、観光渡航は行わない