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フォックス・プラザ

映画『ダイ・ハード』でナカトミ・プラザを演じた、センチュリーシティの34階建てフォックス・プラザ。建築の特徴と見学可能範囲を紹介します。

座標: 34.055512, -118.412804 更新日: 2026-10-04

について フォックス・プラザ

ロサンゼルスのセンチュリーシティ、アベニュー・オブ・ザ・スターズに立つフォックス・プラザの姿に見覚えがあるのは、1988年の映画『ダイ・ハード』で架空のナカトミ・プラザを演じた建物だからです。映画では企業のクリスマスパーティーを舞台にしたアクションの中心ですが、現実には今も稼働する商業オフィスビルです。旅行者にとって最も大切なのは、この違いを知ることです。建築や映画のロケ地として関心を持つ価値はありますが、一般見学、チケット、観光用の開館時間は案内されていません。許可された公共空間から外観を眺め、内部のオフィスの安全とプライバシーを尊重しましょう。

1980年代のセンチュリーシティを象徴する建物

ロサンゼルス保存協会は住所をカリフォルニア州ロサンゼルス、アベニュー・オブ・ザ・スターズ2121番地、郵便番号90064と掲載し、完成年を1986年としています。設計者はJohnson Fain Architectsで、様式はLate Modernに分類されています。センチュリーシティがダウンタウン西側の重要なビジネス地区として発展する時期に建設されました。規模と整った存在感には企業ビルとしての役割が表れていますが、ありふれたオフィス群に埋もれず、所有者の識別できるイメージをつくることも設計の狙いでした。

建築の背景には設計チームの協働があります。保存協会によると、事務所がJohnson Fain Architectsとなる前にウィリアム・ペレイラも設計に関わり、完成した塔のデザインはスコット・ジョンソンとビル・フェインがまとめました。二人はモダニズムの明快な幾何学を基礎としながら、以前のモダン様式の要素も参照しました。歴史的な形をそのまま模倣するのではなく、現代的な高層建築、変化のある外装、丁寧に構成した細部によって、商業ビルが並ぶ地区の中で個性を与えています。

塔の外装とエントランス

Johnson Fainは、フォックス・プラザを灰色に着色したガラスとサーモン色のフィンランド産花崗岩で覆った34階建てオフィス塔と説明しています。保存協会はピンクがかった花崗岩と呼び、石とガラスがつくるLate Modernの表情を強調しています。外壁は平らな一面ではありません。歩道を移動して眺めると、複数の面が日光を異なる形で受け止めます。上部では構成がさらに複雑になり、階段状に重なるボリュームが塔を締めくくります。遠景では一本の縦長の目印に見えますが、近づくと形の変化が分かります。

設計事務所は、後年に入口広場へ追加された歩行者用キャノピーにも注目しています。1万1,000平方フィートを超えるガラスを、沈めたステンレス製の固定具で支え、「ガラスの翼」と呼ぶ構成です。特別設計の放射状スチール部材が一列の柱でキャノピーを支え、視覚的な存在感を抑えながら歩行者の流れを確保する意図がありました。映画の評判だけに注目すると見逃しやすい部分ですが、建物へのアプローチも建築構成の一部として考えられたことが分かります。

Johnson Fainが公表する敷地面積は65万平方フィートで、業界賞として1999年のBuilding Owners and Management Association年間最優秀建物賞と、2005年のBOMA of Greater Los Angeles TOBY賞が記されています。また、テナントとその来客向けに1,830台を収容する6階建て駐車施設があると説明されています。これらはプロジェクト情報であり、見学の招待や一般向け駐車場の提供を意味するものではありません。確認した資料には展望台、公開ロビー見学、チケット制の建築ツアーは掲載されていません。

フォックス・プラザからナカトミ・プラザへ

『ダイ・ハード』でナカトミ・プラザを演じたことで、この建物は世界的に知られるようになりました。ロサンゼルス保存協会は、映画に登場する架空企業の本社として使われ、20th Century Foxのほかの作品のロケ地にもなったと紹介しています。高さ、ガラスの外壁、企業の舞台設定が物語に緊張感を与え、建物自体が登場人物のように感じられるのが印象に残ります。ただし、ナカトミ・プラザは映画上の名称です。実物を探すときはFox Plazaまたはアベニュー・オブ・ザ・スターズ2121番地を検索し、別のナカトミ・ビルを探さないようにしましょう。

映画とのつながりは、内部に入れなくても外観を眺める楽しみになります。段状の上層部や石とガラスの外装を、記憶にある映像と見比べてみてください。ただし映画では実際のロケ地、セット、編集で構成された場面が組み合わされることがあります。保存協会はまた、フォックス・プラザを1980年代にロサンゼルスで建った魅力的なオフィスビルの一つと評価しています。ここには大衆映画のロケ地としての物語と、同市のLate Modern商業建築としての価値という二つの見どころがあります。

周囲に配慮した訪問を計画する

訪問者向けの確かな情報は限られています。保存協会は住所と建築史を公開し、設計事務所はプロジェクトを紹介していますが、一般向けの開館時間や通常の見学ツアーは案内されていません。観光施設ではなく職場として扱い、自由に中へ入れると思わないでください。入館管理のある扉で従業員の後について入ったり、オフィス階へ進んだり、テナント用駐車場が映画ファンに開放されていると決めつけたりしてはいけません。今後、特別イベントや団体見学が発表された場合は、その案内に従いましょう。今回確認した資料には定期的なプログラムはありません。

行き先にはセンチュリーシティのアベニュー・オブ・ザ・スターズ2121番地を指定し、訪問当日の公共交通、道路状況、駐車方法は別途確認してください。建築家のページにある駐車台数は現在の一般向け駐車サービスを示すものではありません。合法的に滞在できる公共の場所からなら、業務を妨げずに塔の輪郭や花崗岩、ガラス、鉄骨の組み合わせを観察できます。撮影する場合は現地表示に従い、出入口をふさがないようにしましょう。内部ツアーを想定するより、外観を短時間、節度をもって見るのが現実的です。

フォックス・プラザの魅力は、単純な一つの呼び名に収まらないところにあります。企業の高層ビルであり、1980年代の建築作品であり、映画ファンにとってはナカトミ・プラザの実物です。フィクションと実際に見学できる範囲を区別すれば、訪問はより充実します。映画を思い浮かべながらLate Modernの外装を観察し、建物の日常は入居者のためにあることを忘れないでください。短い外観見学でも、ロサンゼルスのデザイン史と映画史をつなぐ印象的な塔に出会えます。