アレニ1洞窟は「鳥の洞窟」とも呼ばれ、アルメニア南部ヴァヨツ・ゾル地方、アルパ川を見下ろす石灰岩の峡谷にあります。有名な遺物一つだけで知られる場所ではなく、複数の通路を持つカルスト洞窟です。乾燥して安定した環境のおかげで、通常の先史遺跡では失われやすい有機物が残りました。2026年にアルメニアがユネスコ暫定一覧表へ提出した資料は、峡谷一帯で先史時代の使用痕跡がある約40の洞窟を挙げ、アレニ1を規模・研究の両面で重要な例としています。
遺跡の重要性が認識され始めたのは1997年です。考古学者ボリス・ガスパリアンが奥の通路から黒曜石と骨の道具を発見しました。その後の踏査と発掘にはアルメニアと海外の研究者が参加しています。一つの発見で調査が終わったわけではありません。異なる時代の地層を通して、居住、生産、食、儀礼、文化の変化を結び付けて研究しています。