エレバンの西、ヴァガルシャパト郊外にあるズヴァルトノツ考古遺跡は、広々としたアララト平原に広がります。晴れた日には遠くにアララト山を望めます。名称は「天使」や「見守る力」と訳されることがありますが、最初に目を引くのは円形の配置、彫刻のある石材、そして大規模な聖堂の下部構造です。完全な大聖堂の内部が残っているわけではありません。屋外の遺跡を歩くと、失われた部分も建築の歴史を形づくっていることに気づきます。
ズヴァルトノツは、2000年に世界遺産リストへ登録された「エチミアツィンの大聖堂と教会群及びズヴァルトノツの古代遺跡」の一部です。ユネスコは、中央ドームと十字形平面をもつアルメニア教会建築の発展、そして地域の建築・芸術に与えた影響を示すと評価しています。登録対象はより広い宗教・考古遺産全体です。そのため、ズヴァルトノツを単独の世界遺産とするより、登録地を構成する一つの遺跡と説明する方が正確です。