フィレンツェのドゥオーモ広場は、大聖堂前の空地というだけではありません。サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂、ブルネレスキのクーポラ、ジョットの鐘楼、サン・ジョヴァンニ洗礼堂が、にぎわう公共広場を囲むように並ぶ都市の一角です。名所が密集するため街を代表する場所ですが、建物ごとに成立した時代も異なり、入口、開館時間、入場条件も別々です。まず広場全体を眺めてから、内部や高所のどこを訪れるか決めると、見学の流れを組み立てやすくなります。
広場は歴史地区の中心にあり、シニョリーア広場やアルノ川へ続く通りからも徒歩圏内です。大聖堂が視線を集め、独立した鐘楼と八角形の洗礼堂が特徴的な景観をつくります。「サンタ・マリア・デル・フィオーレ」という名はフィレンツェと、その象徴であるユリを思わせます。建物群は写真の背景にとどまりません。宗教生活、市民としての誇り、芸術家の競争、長い建築事業が、何世紀にもわたって交差した歴史を伝えています。