ランスではノートルダム大聖堂とトー宮殿が隣り合うが、より広い儀式の景観の中で見ると、二つの建物の意味が分かりやすい。旧サン=レミ修道院とともに、フランス王権に関わるユネスコ登録資産を構成している。大聖堂は王の戴冠と塗油の場で、隣接する大司教宮殿は儀式に訪れた王を迎えた。トー宮殿は現在大規模な修復中のため、訪問前に公開状況を確認したい。この場所の物語は王室儀式の華やかさだけではない。ゴシック建築、宗教的権威、国家的な儀礼の場を都市がどう保存してきたかも示している。
ランスのノートルダム大聖堂は、13世紀ゴシック建築の重要作である。ユネスコは、新しい構造技術と彫刻装飾が一体となっている点を評価する。彫像は後から付け足された飾りではなく、建築の構成そのものに組み込まれている。西正面の微笑む人物像、中央扉口の上にある「聖母戴冠」、そして「聖母訪問」の彫刻群は、立ち止まって見たい作品だ。大聖堂の規模や装飾には、フランス王権と深く関わった教会都市における中心的な役割が表れている。