コペンハーゲン港の岸辺では、青銅の人魚が岩に腰掛け、水面を見つめています。人魚姫像は大きな作品ではありませんが、船や岸壁、開けた港の眺めが一体となり、印象に残る場所をつくっています。像が立つのは旧市街の北東、ランゲリニエの遊歩道です。美術館の展示ではなく、屋外にある街のランドマークなので、港沿いを歩く途中で出会うことになります。
彫刻家エドヴァルド・エリクセンが1913年に制作し、醸造家で芸術支援者のカール・ヤコブセンがコペンハーゲン市に寄贈しました。1913年8月23日の除幕後、100年以上にわたり一般に親しまれています。題材はハンス・クリスチャン・アンデルセンの童話『人魚姫』で、物語の初版は1837年に刊行されました。ただし像は独立した彫刻作品であり、舞台装置や映画の登場人物の複製ではありません。穏やかな姿と水辺の立地が、コペンハーゲンを代表するイメージの一つにしました。