戸隠神社は一棟の建物ではなく、長野市の北西にある山あいの集落に点在する五つの神社から成ります。宝光社、火之御子社、中社、九頭龍社、奥社の五社です。戸隠山の麓という環境は参拝を「歩く旅」にします。集落の道と社への入口を進み、森を抜け、さらに高く離れた奥社へ向かいます。
神社の公式な由緒は、戸隠を日本神話の岩戸伝説と結び付けています。太陽神の天照大神が岩戸に隠れ、ほかの神々が外へ誘い出す方法を考える物語です。これは宗教的な伝承で、近代の歴史記録ではありません。伝承は山と神社に結び付いた神聖さを伝え、現地では距離、傾斜、森林、天候を自分の身体で感じることができます。