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アルゴス

アルゴスの古代劇場、ローマ時代のアゴラ、ラリサ城、ビザンツ博物館を巡るための料金、開場情報、ペロポネソス旅行の実用案内。

座標: 37.63449, 22.732515 更新日: 2023-12-02

について アルゴス

アルゴスはギリシャのペロポネソス半島北東部、アルゴリス平野にあり、先史時代から現代まで人の営みが続く都市である。考古学的には約7000年に及ぶ集落の歴史が確認され、ホメロスの叙事詩では「アルゴス人」がトロイアへ遠征したギリシャ勢全体を指す表現にもなった。現代市街はナフプリオから約11キロで、商業と農業の町の中に古代遺構が点在する。異なる時代の痕跡と日常生活が接していることが、この町を歩く面白さである。

中心的な遺跡は紀元前3世紀初頭に造られた古代劇場だ。ラリサ丘の南東斜面を大規模に削り、約2万人を収容したギリシャ世界最大級の劇場である。近くにあった紀元前5世紀の旧劇場に代わり、ネメア競技祭とヘライア祭の音楽・演劇競技、アカイア同盟の会議に使われた。ローマ時代には舞台とオルケストラが剣闘、動物競技、水上演目に合わせて改造され、1829年には近代ギリシャ第4回国民議会の会場にもなった。

劇場だけで見学を終えるのは惜しい。周辺の考古学地区にはローマ時代のアゴラ、浴場、ハドリアヌス水道、裁判所跡があり、アスピダ丘には先史集落と神殿の痕跡が残る。ラリサ丘頂の城塞は、古代からビザンツ、ヴェネツィア、オスマン時代へ続く防衛の層を示す。市中心部のアルゴリス・ビザンツ博物館はカポディストリアス兵舎を利用し、後期古代と中世の地域史を補う。遺跡は離れているため、丘麓、市街、山頂の三つに分けて地図上で順路を考えたい。

アルゴリス古物監督局の現行ページでは、古代劇場の一般料金は10ユーロ、割引料金は5ユーロと案内される。ただし国立遺跡の時間と料金は季節、祝日、猛暑対策で変わるため、訪問当日にギリシャ文化省または公式Hellenic Heritageの告知を確認する必要がある。劇場は日陰が少なく、夏は早い時間が適する。水、帽子、滑りにくい靴を準備し、雨後の石面と斜面に注意したい。文化行事により一部が使えない日もある。

ナフプリオやミケーネから半日で訪れる場合も、劇場と周辺遺構に2~3時間は確保したい。ラリサ城へ登るなら追加時間と坂道向けの靴が必要だ。脆い石材に座ったり登ったりせず、破片を動かさず、保護線を越えないこと。アルゴスの価値は単に「古い都市」という肩書ではなく、劇場、市民会議、宗教競技、防衛施設、現代都市が連続した歴史を見せる点にある。公式の考古学ルートと博物館を組み合わせれば、劇場の写真だけでは得られない全体像が見えてくる。