について セント・ヘレンズ山
セント・ヘレンズ山:1980年噴火と火山記念地域
セント・ヘレンズ山は米国ワシントン州スカマニア郡にある活成層火山で、カスケード火山弧に属する。カウリッツの先住民はLawetlat’laと呼び、地域にはLoowitなどの名も伝わる。英語名は18世紀の英国外交官セント・ヘレンズ卿に由来する。ポートランドの北東約80キロ、シアトルの南約154キロに位置する。
1980年5月18日の噴火は山体を一変させた。マグニチュード5.1の地震で巨大な岩屑なだれが起き、圧力の解放によって激しい横方向の爆発、火砕流、降灰が発生。57人が死亡し、住宅、道路、鉄道、橋が破壊された。山頂は大きく低下し、北側に馬蹄形の巨大な火口が残った。米国史上、人的・経済的被害が最も大きい火山災害とされる。
山体は溶岩、火山灰、軽石などの層からなり、岩石組成は玄武岩からデイサイト、流紋デイサイトまで幅がある。1980年以降、火口内では溶岩ドームと氷河が形成され、2004~2008年の噴火期にもドームが成長した。USGSは地震、地殻変動、火山ガス、衛星観測で監視を続けているため、旅行前には古いニュースではなく最新の火山情報を見る必要がある。
国立火山記念地域は、噴火で変わった景観を保存し、生態系の回復を研究できる場所として設けられた。方向によって爆風域、泥流の谷、倒木、再生する森林を観察できる。ジョンストン・リッジ方面は州道504号の地滑りで閉鎖された経緯があり、道路、トレイル、施設は雪、工事、災害で状況が変わる。
訪問時は米国森林局ギフォード・ピンショー国有林とUSGSの告知を確認する。一部駐車地はパスが必要で、登山、キャンプ、規制区域には別の許可や規則がある。Loowit周回路は荒れた地形と渡渉を含み、経験者向けだ。水、地図、防寒着を携帯し閉鎖区域に入らない。火山活動が平常でも、落石、雪、川、強風で舞い上がる古い火山灰には注意したい。