トゥルッロ・ソヴラーノは、イタリア南部プーリア州のアルベロベッロにあり、聖コスマスと聖ダミアヌスのバシリカの裏手、サクラメント広場の近くに建っています。町を代表する石灰岩造りのトゥルッロの中でも、規模が大きく、設計の面でも際立つ建物です。ユネスコは、イートリア渓谷に伝わるトゥルッロ建築を、石灰岩の板を積み上げた円錐形、ドーム形、またはピラミッド形の屋根を持つ乾式石積みと説明しています。ソヴラーノの特徴は、内部階段で上がれる上階があること、そしてモルタルを用いる新しい建築段階へ移る時期の建物であることです。「ソヴラーノ」は「君主」や「至高」を意味し、この名称は1916年から使われています。
この建物は、ユネスコが1996年に登録した「アルベロベッロのトゥルッリ」の六つの構成資産の一つにも数えられています。遺産は博物館一棟だけではなく、二つの歴史地区と四つの個別地点から成り、その一つがトゥルッロ・ソヴラーノです。この位置づけを知ると、建物を町から切り離された珍しい家としてではなく、人々の暮らしが続く都市景観の一部として捉えられます。室内を見学した後、周辺の通りを歩けば、トゥルッロが現在もアルベロベッロの建築的な個性と日常風景を形づくっていることが分かります。