ラルワース・コーヴは、イングランド南部ドーセット州のウェスト・ラルワース近くにある、ほぼ円形の入り江です。明るい色の小石浜、波の穏やかな湾内、緑の斜面が地域を代表する眺めをつくりますが、その形は地質の教科書でもあります。訪問地を管理するラルワース・エステートによると、最終氷期の終わりに、海と融水で増水した川がともに入り江を形づくりました。浜から少し歩けば、変化に富む海岸の成り立ちを示す地形も見られます。
この入り江は、通称ジュラシック・コーストと呼ばれるドーセット・アンド・イースト・デヴォン海岸の世界遺産に含まれます。ユネスコによると、同地域には三畳紀、ジュラ紀、白亜紀の地層がほぼ連続して露出し、約1億8500万年に及ぶ地球の歴史を記録しています。化石産地や海岸地形は、300年以上にわたって地球科学の研究に貢献してきました。ラルワースは人気の海辺であると同時に、目の前の崖や海岸から長い地質史を読み取れる場所です。