北京中心部から南西へ約42キロ、房山区の龍骨山のふもとにある周口店は、ひと目で見渡せる洞窟ではなく、広がりのある考古学的景観です。ユネスコは保護対象の敷地内に化石が見つかった場所が23か所あると記しています。石灰岩の地形と水、そして移り変わる環境が、人間と動物の長い記録を残しました。遺跡博物館と考古公園は同じ遺産を構成しますが、体験は異なります。博物館は発見を解説し、公園では発掘の舞台となった環境に触れられます。
この場所は「北京原人」、すなわち北京で見つかったホモ・エレクトス・ペキネンシスの化石で最も知られています。しかし、周口店は一つの種だけの物語ではありません。ユネスコによると、ホモ・エレクトスの遺存はおおむね約70万~20万年前、古代型ホモ・サピエンスは約20万~10万年前、さらに後のホモ・サピエンスの証拠は約3万年前までさかのぼります。敷地全体の化石や文化遺物、動物の遺存は約500万年前から約1万年前までを含み、有名な呼称よりもはるかに長い時間を扱っています。