について オリンピスフ・スタディオン
アムステルダムのオリンピック・スタジアムは、有名な名前を持つ競技場というだけではありません。1928年夏季オリンピックのために建設され、現在も市南部のスタディオンブールト地区を代表する公共のランドマークです。レンガの外壁、曲線を描くコンクリートの形、マラソンタワーが、大会の記憶を街並みにとどめています。今もスポーツやイベントに使われますが、毎日自由に入れる博物館ではありません。見学するなら、予約制ツアーや開催予定の一般イベントなど、運営側が案内する入場機会を確認して計画しましょう。
1928年アムステルダム大会のために建設
このスタジアムは、オランダ人建築家ヤン・ウィルスが1928年夏季オリンピックの中心会場として設計しました。大会は5月17日から8月12日まで開催されました。競技は開会式より先に始まり、ホッケーの試合は5月17日に開始、正式な開会式は7月28日に行われました。この違いを知ると、資料によってスタジアムや大会の「開幕日」が異なる理由が分かります。数週間にわたってアムステルダムが世界のスポーツの中心となる国際行事に向けて、会場が整備されました。
この施設は観客席を備えた大競技場だけではありません。オランダ国家遺産登録簿によれば、1926~28年に広いオリンピック競技施設が建設され、1936~37年に拡張されました。その中心的な存在がスタジアムとマラソンタワーです。レンガの外観と強い水平線が、現代のガラス張りの競技場とは異なる表情を生み出しています。ヤン・ウィルスの設計は、芸術や建築も大会種目に含まれた時代のオリンピック建築競技で金メダルを受賞しました。
高さ46メートルのマラソンタワーは、今も最も印象的な特徴の一つです。1928年7月28日の開会式では、塔の頂上にオリンピックの火がともされました。アムステルダム市公文書館とスタジアムの公式歴史資料は、これを夏季大会の開会式で初めてオリンピックの火が使われた例としています。塔は大会の開催を街の広い範囲から知らせる目印として考案されました。その姿は、後にオリンピックを象徴するようになった開会式の演出とスタジアムを結びつけています。
大会には建築以外の社会的・文化的な意味もありました。アムステルダム市の記録によると、1928年大会で女性は初めて陸上競技と体操に参加しました。女子800メートルでは、疲労困憊した選手がいたことから論争が起き、その後この種目は1960年まで女子の大会種目から外されました。この出来事は選手の競技内容だけでなく、当時のジェンダー観も映し出しています。スタジアムの歩みは、スポーツの勝利だけを並べた記録ではありません。
保存・修復され、今も使われる施設
オリンピック後も、スタジアムはスポーツ競技や一般イベントの会場として使われました。サッカー、陸上、国際大会、大規模な催しが開かれ、マラソンも会場と深く結びついています。しかしアムステルダムの都市計画の重点が変わる中、建物が常に安全だったわけではありません。1987年に解体計画が持ち上がると市民の保存運動が起き、その後、施設は記念建造物として保護されました。国家遺産登録簿は、文化、スポーツ、建築、都市史の観点からこの場所を評価しています。
20世紀末には大規模な修復が行われました。現在の外観には、ヤン・ウィルスが1928年に描いた特徴を取り戻しながら、現代の用途にも合わせるという明確な方針が表れています。後年の増築や改変で建物の姿は変わっていましたが、修復ではその多くが取り除かれました。レンガ造り、コンクリート構造、特徴的な張り出し屋根、競技場と塔の関係が残されています。遺物として動きを止めるのではなく、スポーツやイベントに使われる場所として再生させたのです。
開催内容も時代とともに変化しています。陸上、サッカー、コンサート、一般向けイベントが行われ、現在もアムステルダムのスポーツ日程に加わっています。Olympic Experienceというスポーツ博物館が2005年に開館しましたが、スタジアムの現在の歴史ページによると、すでに閉館しています。見学時にこの博物館が営業中だと考えてはいけません。見どころはスタジアムそのものです。建築、催しの歴史、保存された五輪会場の景観を、運営者が現在案内する方法で見学できます。
建物は、マラソンタワー、出入口、周囲の壁などを含む、より広い文化財群の一部です。国家遺産登録簿は、レンガで覆われた独特の構成、力強い水平線、コンクリート構造、鉄とガラスの大きな開口部を特徴として挙げています。通りから眺めるだけでも、スタジアムが周辺のオリンピック用地にどう組み込まれていたかが感じられます。文化財として評価される理由は1928年の大会だけではなく、都市景観として残る一帯と、現在も公共の役割を持つことにもあります。
現在の見学方法
スタジアムには、いつでも自由に入れるわけではありません。公式の訪問案内は、ガイドツアーを予約する、一般イベントに参加する、または特別公開の機会に訪れる方法を勧めています。デジタルツアーはタブレットを使い、所要時間は約45分です。公式ページでは平日の午前8時から午後5時まで案内されています。ガイド付きツアーは平日昼間、夜間、週末に要望に応じて行われ、最少催行人数は5人です。現在掲載されている料金は1人12.50ユーロ(付加価値税別)。訪問前に予約と空き状況を確認しましょう。
一般向けイベントも会場を知る方法ですが、入れる場所や公開範囲は催しによって異なります。イベントの入場券が施設全域へのアクセスを含むと決めつけず、公式カレンダーとチケット条件を確認してください。訪問案内に記載された住所はOlympisch Stadion 2, 1076 DE Amsterdamです。車で来る場合、地下駐車場は24時間営業で、公式ページでは事前予約の1日駐車券を15ユーロから案内しています。高さ制限、空き状況、料金は駐車場運営者にも確認してください。
見学を充実させるには、競技場の中央だけでなく、マラソンタワー、レンガの外壁、出入口、周辺地区とのつながりにも目を向けましょう。特に内部に入りたい場合は、通常の自由入場ができないため、出発前にアクセス案内を読んでください。Olympic Experience博物館は閉館しましたが、建物は今も使われる生きた文化遺産です。1928年大会と初期のオリンピックの火から、解体の危機、市民による保存運動、そして今日もアムステルダムが利用する会場まで、その歩みが一つの場所に重なっています。