リヨンのクロワ・ルースの丘の斜面にある植物園には、石壁の一部が静かな緑の中に溶け込んでいます。そのため、三ガリアのローマ円形闘技場は通り過ぎてしまいがちです。しかし、ここはかつて、ガリアにおける帝国行政の中心へと発展したローマ都市ルグドゥヌムの重要な公共建築でした。現在の遺構は闘技場全体を再現するものではなく、考古学調査で確認されたものから古代都市の景観を読み解く場所です。
リヨン市の案内によると、この円形闘技場は西暦19年に完成し、ガリア最古のローマ円形闘技場とされています。ローマとアウグストゥスへの信仰に結び付いた三ガリア連邦聖域の一部で、60のガリア諸民族の代表がルグドゥヌムに集まりました。丘の斜面に建つこの施設は、大規模な集会の場と周辺のローマ都市を結び付けていました。