メキシコ国立自治大学(UNAM)のシウダ・ウニベルシタリアは、講義棟だけが並ぶ場所ではありません。中央キャンパスは、教育施設、スポーツ設備、広場や緑地、公共芸術を一体化した環境として計画されました。中心部分は1949年から1952年に建設され、60人を超える建築家、技術者、芸術家が参加しました。ユネスコは2007年に世界遺産へ登録し、20世紀モダニズムとメキシコの伝統、スペイン到来以前の歴史を結びつけた例と評価しています。建築からは教育、国民意識、革命後の近代化という物語が読み取れます。
登録範囲は176.5ヘクタールで、より広大な大学都市の一部を占めます。価値の中心は単独の記念建築ではなく、都市計画、建物、景観、動線、芸術作品の関係にあります。学問、身体活動、共有空間を一つの場所に集め、教育を公共的な計画として示しました。現在も大学の授業、研究、スポーツ、学生生活が続く現役のキャンパスです。観光客だけの博物館ではなく、文化遺産と日々の大学生活が共存する場所として訪れましょう。